オーストラリアのワーキングホリデーで、最も確実に、そしてガッツリ稼げる仕事といえば「ミートファクトリー(食肉加工工場)」です。
日本で安定した生活を送っていた30代の私が、なぜ異国の地で肉体労働を選んだのか。それは「確実な高時給」と「ビザ延長」という、背水の陣で挑むワーホリ生活の基盤を作るためでした。体力的には間違いなくハードでしたが、結果としてこの選択が私のワーホリを成功に導いてくれました。
この記事では、私の実体験をもとに、求人の探し方から採用の裏側、そして「衝撃的だった」仕事内容まで詳しく紹介します。
1. 30代の私が選んだ「仕事の探し方」
ミートファクトリーの応募はオンラインが主流です。私は BackPackersJobBoard というサイトで求人を見つけました。
Seek や Indeed も有名ですが、30代の私が意識したのは「返信の速さ」です。若者に混じって競争する中で、少しでも早く拠点(仕事)を決めたかったため、複数のサイトを毎日チェックしていました。最終的にBackPackersJobBoard経由で届いた一通のメールが、私の運命を変えました。
※BackPackersJobBoardの公式サイトはこちら。
2. 採用までの流れ:握力一つで合否が決まる緊張感
ミートファクトリーの採用プロセスは独特です。特に「メディカルチェック(健康診断)」は、どんなにやる気があっても身体的な基準に達しなければその場で不採用となる、非常にシビアなものでした。
- ① 応募: シンプルな英語履歴書を送信。
- ② メディカルチェック: 私の場合、面接より先にこれが来ました。握力測定では、周りの若者が楽々とクリアする中、私は「ここで落ちたら後がない」と必死。実際に基準値に届かず、その場で帰される人も目の当たりにしました。
- ③ 工場見学: 内定直前の見学。初めて見たキルルームの光景と独特の臭いは、30代の私にとっても足がすくむほどの衝撃でした。
3. 30代が現場で感じた「必須条件」
特別なスキルは不要ですが、「折れない心」と「最低限の体力」は絶対です。8時間、同じ姿勢で肉を捌き続けるのは、想像以上に腰や手にきます。
英語力については、完璧である必要はありません。しかし、安全に関わる指示は英語です。「聞き取れないことをそのままにしない」という、社会人としての最低限のマナーがあれば、30代からでも十分活躍できる現場だと感じました。
4. 羊肉工場(ラムファクトリー)のリアルな工程
私が配属されたのは、羊肉の工場でした。部署によって過酷さが全く異なります。
- キルルーム(Kill Room): 命を扱う、最も重い工程。
- 枝肉処理(Slaughter): 強い臭いと暑さの中での作業。精神的なタフさが求められます。
- パッキング(Packing Line): 私が担当した部署です。猛スピードで流れてくる肉を包装します。単純作業ですが、集中力が切れると怪我に繋がるため、常に緊張感がありました。

(画像:工程ごとに全く異なるプロの世界が広がっています)
5. 給料の現実:週給15万円の世界
気になる給料ですが、30代の再出発を支えるには十分すぎるほどでした。
- 時給: 約$34(アデレード郊外の工場)
- 週給: 手取りで約$1,150(約11〜12万円)
残業や休日出勤があれば、週給$1,500を超えることも珍しくありません。日本での貯金を切り崩していた生活から一転、毎週しっかり貯金ができるようになった時の安堵感は、今でも忘れられません。
まとめ
ミートファクトリーは決して楽な仕事ではありません。しかし、「英語力に自信がない」「でもしっかり稼いでビザを繋げたい」という30代のワーホリメーカーにとって、これほど心強い職場は他にありません。
過酷な現場で共に汗を流した仲間たちは、年齢も国籍もバラバラ。それでも一つの目標(稼ぐ、ビザを繋ぐ)に向かって働く経験は、私の人生において大きな財産となりました。
次回は、さらに一歩踏み込んで、「現場での人間関係や、あまり語られない大変だったこと」をリアルに公開します。

